『自成武道』時津賢児

 時津賢児先生のDVDを始めて見たのですが、お話される雰囲気が穏やかなので驚きました。なんとなく、もっと激烈な感じのキャラなのかと思い込んでいたのですが、物静かで文化人的な雰囲気のある方です(後で知ったのですが、実際文化人でした)。
 最初の立禅の説明で、命門を開くというお話があります。足を平行にして立つ方が命門がよく開く、とのことです。
 また、腕と5つのチャクラとの間で争力を感じる、というポイントが示されます。左右の指の間、腕と胸の間、というのは基本かと思いますが、5つのチャクラというのは今まで聞いたことがなかったので、非常に面白かったです。やってみると背骨を細かく動かすような感じで、確かに面白く、効果的なように思います。ある程度立禅を続けていて感覚の出てきている人なら、割とすぐに分かると思います(まったくの初心者は最初はここまで考えない方が良いと思います)。
 それから気功法を使った練習を解説されますが、雰囲気的には体操のようで、胴体力を連想させます。
 そして自成拳という型。雰囲気は太極拳っぽいですが、中身は時津先生の独自解釈とのことです。一般の太極拳に比べるとシンプルで解釈しやすい動作が多いような印象を受けました。ただ、かなり長い型ですし、DVDを見ただけでは到底理解できるものではないでしょう。
 この自成拳について、演舞に続けて型分解など解説が加えられています。この解説には、肩甲骨などの連動や、踏みつけるような蹴りなど、とても分かりやすく重要なポイントがあります。
 型は見せるためのものと鍛錬するためのものがあり、見せるものでは流派の特徴は出ても、鍛錬できるものではない、という説明があります。これは単に、型に二種類(あるいは三種類以上)ある、ということではなく、見える部分と見えない部分がある、といった方がより妥当かと思います。そして大抵、大事なのは見えないところです。物理的に見えないというより、上手い人が何が違うかと言えば下手な人には見えない部分、ということかと思います。

B00031YB8S時津賢児 自成武道 [DVD]
時津賢児
クエスト 2006-07-20