孫立先生による意拳の基本解説DVD。
なかなかちゃんとした作りのDVDで、説明も分かりやすく、オススメできます。武術初級編では入門椿、扶按椿、提抱樁、矛盾樁(技撃樁)といった基本的な站樁、摩擦歩、試力から発力まで紹介されています。また歩法を使いながら発力していく様子や推手なども、詳しい解説は次回に譲るとしながら、映像が収録されています。基本と言いつつ、結構な範囲です。
それぞれの意念についても、イラストで分かりやすく説明してくれているので、書籍よりも参考になります。
後半は健康養生編で、個人的にあまり興味がないのでざっとしか眺めていませんが、温泉に浸かるイメージによる站樁などが紹介されています。ここで「実際に温泉につかる訳ではない」とことわりながらも、説明用にわざわざ温泉で湯に打たれている実写映像が入っていて、ちょっと面白いです。門下生さん達も大変です。
意拳らしく、自然豊かな場所でロケしており、時折無音で自然の音だけが流れている場面などは、見ながら站樁するとちょっと気持ちいいかもしれません。
ただタイトルの「地上最強の中国拳法」というのは、個人的に好きではありません。最強だの何だの軽々しく言っていると、チープな印象を受けてしまいます。
わたしは意拳を専門的に学んだ訳ではありませんが、昔所属していた団体が意拳と関係があり、そこで基本的な站樁・摩擦歩だけは教えてもらいました。そこでも「できれば自然の中でやる方が良い」と言われていて、澤井先生が神宮の森で稽古していたのもそういうことなのかな、と思います。
それにしても孫立先生のところは資金が潤沢ですね。道場も立派ですし。やはり極真と組んでいるのが強みなのでしょうか。
それも孫立先生の実力あってのことでしょうから、結構なことだと思います。
意拳・太気拳も先生によって細かいところが随分違うので、色々な人を見るのは勉強になりますし、単純に面白いです。
地上最強の中国拳法 意拳 武術初級編・健康養生編 [DVD] クエスト 2011-02-18 |