大判書籍で、意拳に関する論文および站樁や摩擦歩などの基本的練習の解説・分解写真が収録されています。
大きな特徴は、王薌齋老師の「意拳論」の手書き原稿および訳文、同じく「意拳正軌」「習拳一得」訳文、竇世明老師の「意拳を学ぶ心得」訳文が収録されていることです。また、孫立先生による王薌齋老師伝、王薌齋老師の他、啓功先生、徐才先生、張耀庭先生、吴彬先生、王玉芳先生、王十川先生、孫立先生による書が収められています。
「意拳を学ぶ心得」には孫立先生演武による写真があり、細かく丁寧で分かりやすいです。ただ、技術にのみ関心があり、抽象度の高い論文や書、歴史に興味がない人にとってはちょっと割高です。基本の説明だけなら同じく孫立先生の『意拳入門』でも足りるとも言えます。
ちなみに「王薌齋」は「王向斉」とか「王郷斉」とか書かれている場合が多いですね。孫立先生の国際意拳会サイトでも王郷斉と書かれていましたし、略字でも良いようです。
意拳・大成拳創始人王【コウ】斎伝 竇 世明 ベースボール・マガジン社 1996-07 |