DVD>知られざるムエタイ超実践技術究極の接近戦ー首相撲 ( 古谷暢基 ビーエービージャパン 2010-03 |
クロスワンジム会長・古谷暢基氏の指導・監修によるムエタイ首相撲のDVD。
組手で首相撲状態になることがよくあり、「もうちょっと何か対応できないかな~」と軽い気持ちで探してみて、このDVDを選んでみました。Amazonのレビューなどでも評判が良く、首相撲に特化しているところも惹かれました。
内容は非常に具体的・明確で、大変勉強になります。「腕ロック」など、とても参考になりました。
寝技ほどではないにせよ、首相撲には打撃よりはちょっとだけ「判断する」時間がありますから、勉強して学べるところは結構あるのでは、と思います。
出演されているのは、古谷氏ご自身の他、修斗の正城ユウキ選手、キックの古河たすく選手です。
古谷氏が相手の膝を極めている時にすごく楽しそうだったのが面白いです(笑)。
以下、主な項目とその内容を抜き出してメモしておきます。
●基本の組み方
手の組み方
三角形に組む
体重のかけ方と足幅
体重を少し相手にかけ気味(押し込まれないように)
少し爪先立ち
足幅は相手の幅より少し広め
相手の両足、または片足を挟むように
●首相撲で崩す
基本の崩し(頭を落とす)
頭の先端を持ち、肘を鎖骨にさすようにテコの力を使う
崩しのバリエーション(左右へ崩す 後ろへ崩す)
引く方向が基本、引き崩して空間を作り膝
顎を掴んで後ろに崩す
●膝の入れ方
垂直に突き刺す
膝の下の尖ったところを正面から突き刺す
横から打ち込む
膝内側の尖った部分をアバラ最下部に当てる
●防御法
組み・崩しに対する基本
・内側を取らせない
肘を締める
肩を顎につける
自分が外にいるとき、肩を内側に振って首相撲を解除する
肘を外から内に引っ掛けるようにして関節を痛めることもできる
・崩しについていく
相手の崩す方向に距離を変えないようについていく
・顔を押された場合
手で押し下げる
手を添えて斜めに回りながら手を抜きつつ崩す
膝蹴りに対する基本
・骨盤を当てる
骨盤を相手の骨盤に当てるような感じで
・膝・脛でブロックする
最初から相手の体にすねを当てておく方法もある
・片足の瞬間に崩す
相手の軸足方向に引いて崩し投げる
逆方向に崩すのも可
●組み方のバリエーション
顔押し
内側が取れない時、外から顔を押す
相手の腕を首と肩でロックする
相手が押し返してきたらその力を利用し引き崩す
内側から首を取られた時、両手で相手の顎を上げる
腕ロック①
内側を狙いつつ首を取らずに二の腕に引っ掛ける
脇を跳ね上げ押し回し崩す、または横からの膝
腕ロック②
腕ロックをかけられた時、拳を二の腕に差し込んでロック
ネックロック
外側から首を取り、相手の横に周り相手の頭の横に頭を付け締める、膝
胴ロック
相手が内側を取ろうとして来たタイミングで外すと相手の脇が空く
そこでやや沈みつつ胴タックル
脇をあげさせて横から膝、回し崩して膝
またはサバ折り
閂ロック
脇を差された時、腰を落として閂ロック、膝
自分が外側にいるので相手の膝は防ぎやすい
●首相撲への入り方
攻撃しながら入る
ジャブから、左フックから、足を上げながら、左ミドルから
防御しながら入る
パンチに合わせる、フックに対し直接腕を取りに行く
●首相撲での肘打ち
腕ロック①からの肘打ち
相手のロックが緩い場合、払いのけて肘
相手のロックが差し込まれている場合、脇を締めて押し込んで肘
後ろに勢いよく引っこ抜いて肘(骨盤を後ろに体ごと引く)
腕ロック②からの肘打ち
相手の脇に拳を入れて外し肘
顔押しからの肘打ち
相手の押し返す力を利用して肘、相手に寄りかかるイメージ
膝蹴りからの肘打ち
相手が内側の時など、膝を入れて意識を下に向けてから肘
●応用1―投げ技
膝蹴りを取る
相手の手を抑えつつ、すぐ掬えるように下の方に置く
必ず内側から掬う
膝蹴りを足で掬う
腿の上の方で相手の足を掬う、来た瞬間に相手の脚を跳ね上げる
掬った状態で押していく
そのままロープに押し込んで飛び膝など
脇下を締めて投げる
両脇を差された場合、閂の状態に
右手を首、左手を脇に添えて斜め下に鋭く小さく投げる
●応用2―締め技
ネックロックからの締め
斜めに周り相手の横につき、相手の顎斜下に頭を付け潜り込むように
前腕の狭い部分を頸動脈に当て、頭を突き上げるように締める
顔押しからの締め
前腕狭い部分を気管、もう片方の腕を首後ろに回して押す
ロープに押し込んで気管を押し込みつつ膝
肩固め
首を取りに来た相手を裁き横に回り肩固め
相手の腕を跳ね上げ横に回り肩固め、膝
●ムエタイの裏技
タイナー
蹴り足を掬って前に走る
相手の前蹴りを両手で掬い、相手の腿を体に付けるように押しこむ
そのままロープに押しこみ膝
蹴り足を極める
ミドルを斜めにズレつつキャッチ、顔面はたすき掛けのようにガード
脇を締めて相手の膝を自分の胸に乗せるようなイメージで極める
ニードロップ
キャッチから首を内側からとり足を外側からかけて投げ、そのまま腹に膝を落とす
(ムエタイでは反則)
足を取られた時の防御
膝を下に向けてスルリと抜ける、そのまま横蹴り
抜けない場合、相手の首を外から取る、膝を下に向けながら脛でコントロール
そのまま肘、ジャンプして相手に乗るようにして抜く
深く入った場合、外側から足を回し相手の股間付近にかける、そのまま膝
フェイントからの足払い
膝をあげてフェイントしてそのままスイッチするように入る
右足(前)を相手の裏、腕を前に入れて投げる
●総合における首相撲のやり方
首相撲に対するパンチ攻撃
片腕で内側取り固定、もう片方の腕でアッパー(縦拳)
肘でガードされたらフック
相手の肘が上がり脇が空いたら胴タックル
ロープ際での足への膝蹴り
脇を挿した腕を反対の肩を掴むくらいに入れる
もう片方の腕は相手の腕を上から抑える(手首の先端の方を)
相手の頸動脈に自分の頭を付けてロープに押し付ける
差し手と同じ側の足を膝で攻撃
下に注意が行ったら腕を抑えている手を外しアッパー
膝蹴り→足掬い投げ
差し手と反対の足を攻撃、相手は膝を上げてくる
それを内側から掬って投げる
●トレーニング法
サンドバッグトレーニング
・真っ直ぐ打つトレーニング
サンドバッグを押して引き付けるように
一箇所に穴をあけるように
・回して打つトレーニング
しっかり足を大きく開きサンドバッグの前面に打つ
・崩しのトレーニング
バッグを押し、戻ってくるバッグの左右に回りこみ膝
ミットトレーニング
首相撲実戦トレーニング
キックを想定した首相撲
総合を想定した首相撲